沢田教一(UPI通信) ”安全への逃避(Flee to Safety)“ 1966年
沢田教一は1961年にUPI通信東京支社に入社した。彼は激化するベトナム戦争を取材したいと強く希望し、ベトナムの戦地に渡った。沢田はベトナムで誰よりも先に写真を撮ろうと、行軍するアメリカ兵を先回りする為地雷原に踏み込んだりしていた。彼の噂は広がり、命知らずのカメラマンとして有名だった。
その日も沢田は戦闘のさなかに川の土手に登り、2人の母親が向こう岸から子供たちを連れて水の中を歩いくる姿を撮影した。この親子たちは住んでいた村がアメリカ軍の爆撃を受け逃げてきたのである。