【写真】海辺の悲劇【ピューリッツァー賞】

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ジョン・L・ゴーント・ジュニア(ロサンゼルス・タイムズ ”海辺の悲劇(Tragedy by the Sea 1955年

1954年4月2日、何の変化もないいつも通りの朝であった。風が心地よく、天気も良いので海岸を歩く近所の人々がちらほら見えた。カメラマンのジョン・L・ゴーント・ジュニアも夕方からの仕事の為、家でゆっくりとした朝を過ごしていた。その時、海岸の方から悲鳴が聞こえた。ゴーントは近くにあったカメラを持って海岸まで急ぐと、叫びながら波打ち際を行ったり来たりしている夫婦が見えた。何があったか分からなかったがゴーントはとりあえずカメラでその夫婦を撮影したのである。
後に分かったのは、ゴーントが海岸に駆け付ける数分前に、夫婦の1歳7か月の子供が波にさらわれてしまったのである。夫婦は息子を助けに行こうとしたのだが波打ち際でなすすべなく立ち往生するしかなかった。波にさらわれた息子はその日の夕方に1.6km離れた浜辺で遺体となって発見された。

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