【作品一覧】ラッヘル・ライス

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ラッヘル・ライス(Rachel Ruysch, 1664年6月3日 – 1750年8月20日)は、花を描いた静物画を専門としたオランダの画家。オランダ黄金時代に活躍した女性画家のひとりである。


【概要】
ラッヘルはレンブラントやフェルメールに代表されるオランダ黄金期の終盤に生まれた。彼女は女性画家の中でも例外的なエリート家庭に生まれ、父は高名な植物学者で、母はアムステルダムで有名な建築家ピーテル・ポストの娘であった。ラッヘルはこの恵まれた家庭で育ち、15歳の頃には画家のウィレム・ファン・アールストの元で絵の修業を始めている。

やがてラッヘルの名声はオランダ国内のみならず国外まで知れ渡り、44歳の時にドイツのデュッセルドルフの宮廷に招かれ4年間制作活動をするほどであった。この宮廷の選帝侯はラッヘルの大ファンであり、滞在中の彼女の作品をすべて買い占めるほどであった。

ラッヘルは30歳の頃に肖像画家のユリアン・プールと結婚し、10人の子供を産んでいる。しかし、彼女の制作意欲は衰えることなく、育児と両立しながら作品制作を続けた。長生きも功を奏し、生涯で100点以上の作品を残している。しかし、画家の世襲制が強かった時代において彼女の子供たちは一人も画家にはならなかった。

 

【作品一覧】
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『花とプラム』

【絵画データ】
1704年作
油彩・カンヴァス
92cm×70cm
収蔵場所 ベルギー王立美術館(ベルギー・ブリュッセル)

花の静物は17世紀のオランダを中心に流行した。当時からオランダ人は花を愛でる文化があり、今でも花の見本市が行われるほどである。ラッヘルも植物図鑑の様に精密な静物画を幾つも描いている。当時から月並みの題材の中にも女性らしい感性で、あえて下を向いた花を描くなど対象の儚さと力強さを表現している。

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『籠に入った花』 1711年

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『花と大理石のテーブル』 1716年

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『石版の上の花』 1700年

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『木の幹に乗った花』

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