【作品一覧】ユディト・レイステル

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『21歳頃の自画像』 1630年
ユディト・レイステル (Judith Jans Leyster、Leijsterとも。1609年7月28日 – 1660年2月10日)は、オランダの画家。静物画・肖像画で知られる。


【概要】
ユディトと同世代にはレンブラントがいる。それはすなわち、彼女もレンブラントと同じくオランダ黄金時代の画家の一人であったことを意味している。当時のオランダは黄金期らしくユディト以外にもアンナ・ファン・シェルマン、クララ・ペーテルスなど女性画家の活躍する場面が多くあった。

ユディトはビール醸造業者の父を持ち、画家としては恵まれた家系とは言えなかった。しかし、親の力を借りず努力を続け、確実に画家としての地位を築いていった彼女は、20代の前半でハーレムの画家ギルドの会員に選ばれている。これによりアトリエを構えて作品の制作をし、自らの作品を売る権利を得たのである。この頃より画家としてのユディトの地位は揺るがぬものとなっていく。

その後、27歳でオランダの画家ヤン・モレナールと結婚したが、ユディトの現存する作品20点ほどは独身時代のものである。結婚後は育児や家事に追われ思う様に作品制作が出来なくなり、制作スピードが著しく落ちたようである。また一説では夫と共に制作をしていたとも言われている。

その後、1660年に亡くなって以来は絵画史では忘れられた存在であったが、1893年に再び脚光を浴びることになる。同年にルーヴル美術館がオランダの画家フランス・ハルスの作品として買った絵を調査した結果、署名代わりに書かれていた星印がユディトのサインだったと判明した。これを機に彼女の作品は再評価され現在に至るのである。

 

【作品一覧】

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陽気な飲んだくれ女

【絵画データ】
1629年作
油彩・カンヴァス
89cm×85cm
収蔵場所 フランス・ハルス美術館(オランダ・ハールレム)

ビールを持ちながら陽気にほほ笑む女性が描かれている。ちょうどユディトの実家がビール醸造をしていたので、酔っぱらいは身近な風景だったのかもしれない。フランス・ハルスも作品にもこのような豪快な女性がモデルになることがあったので、ハルスの絵と間違えられたのも不思議ではない。
作品自体はモデルの性格をよく表現していて、表情などはまさに快活な酔っぱらいのそれである。特に肌の質感などの表現に優れ、女性の微妙な艶感などの描き方は女性画家ならではと感じられる。

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『幸せな夫婦』 1630年

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『セレナーデを歌う男』 1629年

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『ネコとうなぎを持つ少年と少女』

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『トランプゲーム』

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『トリックトラックゲーム』

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『水差しを持つ若者』

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『子供の肖像』

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『陽気な三人』

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『ある男の肖像』

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