『鹿図』 俵屋宗達

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平家納経 願文見返し『鹿図』 作者:俵屋宗達

【絵画データ】
慶長7年(1602)年作
紙本金銀泥著色
27.5cm×24.8cm
収蔵場所 厳島神社(広島県・廿日市市)


正方形に近い画面を、地面と空で斜めに二分しながら、天と地を現す大胆な構図の作品。地面は銀泥、天は金泥で塗り分けている。中央の鹿は、草を食べている姿で描かれているが、非常に難しい姿勢で独特の雰囲気を感じさせる。背景の斜線に対して、鹿の背が綺麗な円を描いているのは、画面のバランスなどを考えて意図した事のように見える。この鹿は、宗達が下絵を描いた光悦書「鹿下絵新古今和歌集」にも見られる。

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