【写真】出産【ピューリッツァー賞】

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ブライアン・ランカー(トピーカ・キャピタル=ジャーナル通信): “出産(Moment of Life)” 1973年 特集部門

1972年1月27日、コバーン夫妻はカメラマンのブライナア・ランカーと共に病院を訪れた。ランカーとコバーン夫妻は友人であった。ランカーは出産間近の彼らに、出産の瞬間を撮影したいと頼み込んだ。ランカーは当時導入されたばかりのラマーズ法での出産を取材したかったのである。夫婦はこれを承諾し、ランカーは夫と共に出産に立ち会えることとなった。
出産直前、夫は妻の苦しみが少しでも和らぐようにとラマーズ法に従い手助けをしていた。ランカーはその傍らで出産の瞬間を逃すまいとカメラを構えていた。間もなく赤子は母の身体から出てきて、両親は安堵の為に力を抜いた。その瞬間、シャッターを押し写真を撮ったランカーであったが、彼もまた極度の緊張により撮影したことも覚えていなかった。
この赤子はジャッキー・リン・コバーンと名付けられ、この写真は新聞に掲載された。このような個人的な出来度とが新聞に掲載されることは非常に稀な事であり、彼を模倣した写真家が後を絶たなかった。

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