『鏡の前のアントワネット・エベール』 フランソワ・ミレー

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『鏡の前のアントワネット・エベール』 作者:ジャン=フランソワ・ミレー

【絵画データ】
1844-45年作
油彩・カンヴァス
98cm×78cm

モデルの少女は、著名な出版社にして古銭学者のフェリックス・ファルダンの妻の連れ子。フォルダンとミレーは親交が厚く、ミレーの妻ポーリーヌが結核でなくなった際も、ミレーを多方面で支えた。本作は、その友人に対しての礼として描いた作品であろう。

単純な肖像画にしては構成が凝っており、右上のカーテンから少女の左腕までの斜線と、左上のサインから髪、腰までの斜線がXを描き、更にモデルのS字に曲がった腰を据える複雑な構図であるこれは、ベラスケスなどの影響を指摘されている。

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