『炎舞』 速水御舟

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『炎舞』 作者:速水御舟

【絵画データ】
1925年作
120.4cm×53.7cm
収蔵場所 山種美術館(東京都・渋谷区)

 


本作品は、大正14年(1925)の夏、軽井沢滞在中に描かれた作品である。御舟は毎晩、焚火に群がる蛾を採取して写生していた。その丁寧に観察された蛾を、独自の炎の表現の中に描きこんでいる。炎は、デフォルメされた中心の表現が古典的な描き方なのに対して、周囲をぼかしながら煙が舞い上がる写実的な描き方を合わせている。この炎に対して、義兄の吉田幸三郎は「もう一度描けと言われても、二度と出せない色」と語っている。

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