『女の肖像』 ティツィアーノ

matome181

『女の肖像』 作者:ティツィアーノ・ヴェチェッリオ

【絵画データ】
1511-12年作
油彩・カンヴァス
119.5cm×97cm
収蔵場所 ナショナル・ギャラリー(イギリス・ロンドン)

 


この女性はラ・スキアヴォーナ(女召使い)と文書で言及してあるが具体的な人物は特定されていない。一方で、『新生児の奇蹟』で描かれた女主人公に似ていることから同一人物であるのではにかという説もある。どちらにしろこの女性の豊満な身体は絵全体に質量感を与え、迫力のある作品になっている。右下の欄干が一段高いことは通例の手法から更にティツィアーノの想像力を加えた解答である。欄干は初期ルネサンス肖像画で好んで使われたお膳立てであるが、更に欄干に絵を描くことで二重に平面性を強調している。

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