『ピエタ』 作者:ティツィアーノ・ヴェチェッリオ
【絵画データ】
1570-76年作
油彩・カンヴァス
351.5cm×389.5cm
収蔵場所 アッカデミア美術館(イタリア・ヴェネチア)
ティツィアーノはこの作品をサンタ・マリア・グロリオーサ・デイ・フラーリ聖堂の祭壇画とする予定だった。そこは彼の墓所に選んでいた場所であり、この遺作に見守られながら天国へと旅立つ予定であった。しかし、彼はこの作品を完成させることなく亡くなってしまった。
ピエタは死んで十字架を降ろされたキリストを抱く聖母マリアのシーンであるが、この様に母なるマリアに抱かれながら天国へ昇りたいと思ったティツィアーノの心情は容易に想像できる。