ジャック・ダイキンガ（シカゴ・サン＝タイムズ紙）： “人間倉庫（Lincoln & Dixon State School for the Retarded）” 1971年 特集部門
この写真はリンカーン公立学校とディクソン公立学校を撮影した写真である。この２つの学校は知的障害の児童を集めた学校である。ただそれだけのはずの写真には人の尊厳に関わる重要な問題が写し出されていた。
カメラマンのジャック・ダイキンガは２つの学校で取材を行い全世界にこの現状を問いかけた。ダイキンガはこの学校を見て「社会から見捨てられた人々の倉庫」と呼んだ。この学校では100人の知的障害のある患者に対して（その中には子供から大人までの人々がいた）4人の職員が対応していた。患者たちは糞便にまみれたベットに横になり、乱暴に食事をさせられていた。4人の職員も常に過労で、100人分の食事などに追われ休む暇もなかったのである。
この様な惨状が世界に配信され、社会問題として全米の関心を得た。
