『ソクラテスの最期』 ダヴィッド

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『ソクラテスの最期』 作者:ジャック=ルイ・ダヴィッド

【絵画データ】
1787年作
油彩・カンヴァス
129.5cm×196.2cm
収蔵場所 メトロポリタン美術館(アメリカ・ニューヨーク)

有名なプラトンが伝えた『パイドン』のソクラテスの処刑に基づいて描かれた作品。この物語でソクラテスは、異教の神への信仰を説いたと有罪判決を受けて、ヘムロック服用による死刑を告げられる。ソクラテスは、逃げる機会がありながら、自分の死を弟子に対する最後の教授として刑を受けるのである。

ダヴィッドはプラトンの記した内容に従いながら、より忠実にその場面を絵画化していった。中央の老人が何かを語りながらカップに手を伸ばす。その周りでは若者や老人が涙ながら見守っている。死をも教訓にしようと奮い立つソクラテスと悲しみに病む弟子たちの対比が異常な刑の状況を伝えている。

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