『サン・マルタン運河の眺め』 アルフレッド・シスレー

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『サン・マルタン運河の眺め』 作者:アルフレッド・シスレー

【絵画データ】
1870年作
油彩・カンヴァス
50cm×65cm
収蔵場所 オルセー美術館(フランス・パリ)

 

 

パリの風景を多く描いた画家シスレー。この作品もパリの運河を描いている。サン・マルタン運河は、ラ・ヴィレット貯水池とアルスナル港を結ぶ運河で、セーヌ河に続く運河である。この周辺の風景を描く画家は今でも多い。

シスレーの風景画は一貫して穏やかな景色の作品が多い。また彼が生涯、印象派の技法で作品をつくり続けたことからも、流行に左右されず静かに作品を作り続けていたことが分かる。本作品でも水面は安定し、緩やかに陽光を反射しているのが分かる。

印象派の作品では「光」の表現が重要になって来るが、シスレーの場合は、印象と現実との境界を探すように描いているような独特のリアリティがある。

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