『サウルの自殺』 ピーテル・ブリューゲル(父)

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『サウルの自殺』 作者:ピーテル・ブリューゲル

【絵画データ】
1562年作
油彩・板
33.5cm×55cm
収蔵場所 ウィーン美術館(オーストリア・ウィーン)

本作の主題は、ペリシテ人に敗れた後のサウルの自殺である。この出来事は「サムエル記上」に記されており、本題材が描かれるのは極めて稀なことである。物語の展開は次のようなことである。

”ペリシテ人から敗走したサウルの軍はギルボア山で更に多くの兵が倒れていった。ベリシテ人は尚もサウルとその子らに攻めより、サウルの子ヨナタン、アビナダブ、マルキシュアを殺した。サウルも弓に射られ深い傷を負った。そこで、サウルは迫りくるベリシテ人からの辱めを受けるぐらいならと近くの兵士に自らを殺せと命じた。しかし、兵士はサウルを恐れてそれに応じなかった。サウルは自ら剣を手に取りその上に伏せて死を選んだ。それを見た兵士は自らも剣の上に付してサウルのあとを追った”

作中では今まさに追ってくるペリシテ人と敗走するサウルの兵の姿が描かれている。

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