【写真】水を!【ピューリッツァー賞】

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フランク・ノエル(AP通信) ”水を!(Water!)” 1943年

カメラマンのフランク・ノエルは、シンガポール取材からニューヨークへ帰る際に乗っていた貨物船が日本軍の魚雷攻撃に合う。カメラを持ち、大破した船から逃げたノエルは乗組員77名中27人の生存者と共に救命ボートに乗った。その後、5日間救命ボートで海を漂流することとなった。
漂流して2、3日が経った頃、横で漂流していた別の救命ボートに乗ったインド人船員が「水をくれ」と懇願した。しかし、逃げることに夢中だったノエル達は分け与える水を持っていなかった。この悲痛な叫びを見たノエルは手にしていたカメラを構え、彼らの写真を撮った。その後、2隻の救命ボートはゆっくりと離れていき、別々の運命をたどる。ノエルの乗っていた船は漂流5日目にスマトラ島に座礁し救助されることになったが、その後もう一隻の船を見たものはいなかった。

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