【写真】橋を渡って逃げる市民【ピューリッツァー賞】

0df2cd84

ビル・クラウチ(オクラホマ・トリビューン ”橋を渡って逃げる市民(Koreans Crawl Over Pyongyang Bridge  1951年

 

朝鮮半島の大同江かかる橋を渡って逃げる市民たち。戦争の激化により、国連軍の攻撃から逃げる市民の唯一の逃げ道は壊れた橋だった。多くの市民は壊れた橋の欄干を這って渡るしかなかった。冷たい鉄骨に手をつきながら渡る為、手の皮が鉄骨に張り付き血を流す者もいた。途中でバランスを崩し、冷たい川に落ちてしまう者もいた。しかし、後ろからは橋を渡ろうとする市民の行列ができていた。
カメラマンのビル・クラウチは沖縄、マニラ、広島などの多くの戦地の写真を撮ってきた。今回も中国の戦地を撮影しようと現地へ向かった。しかし、彼が見たのは勇敢に戦う戦士ではなく、戦いから逃げる弱い市民たちであった。この時、彼が撮った写真は1950年12月5日に日本から配信され、「難民」という現実を世界に突き付けたのである。

コメントを残す

Your email address will not be published.